住まいのコラム

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2017/11/18

漆喰の家ってどんな家?

住まいの雑学

今、住宅の素材として注目が高まっている「漆喰」。
その歴史は古く、飛鳥時代(7~8世紀)には漆喰の技術はすでに日本にあったと言われています。
歴史的建造物にも使われている建築素材「漆喰」が、なぜ今再び注目されているのでしょうか?

今回は、漆喰を使った家のメリットとデメリットについてまとめました。

・漆喰とは?

漆喰とは、水酸化カルシウム・炭酸カルシウムが主成分の建築素材です。
もともと「石灰」と呼ばれていたもので、欧米では、石の上に石灰モルタルや生石灰クリームを塗ることが多く、ざらざらした質感になるのに対し、日本の漆喰は糊や麻などの繊維と混ぜて作られ、なめらかで美しい質感になります。

壁の上塗りなどに使われることが多く、姫路城をはじめ、お城の白い壁は漆喰の壁となっています。さらに壁面だけでなく、古い日本家屋で瓦や石材のすきまが白いのは、漆喰が目地や接着に使われているから。このように、漆喰は古くから日本にはなくてはならない建築素材でした。

・漆喰のメリット


○調湿機能
湿度が高く、木造建築の多い日本で漆喰が古くから使われていたのには理由があります。
まず、その調湿機能です。
細かな穴がたくさん開いている素材なので、多すぎる湿度を吸い取ったり、乾いた空気には溜めていた湿度を吐き出したりして、部屋の湿度を調節する役割があります。
調湿機能により夏場は空気がカラッとし、冬場は空気が乾燥しすぎないため、漆喰を用いた住宅は、結露しにくい家になります。さらに結露しにくいということは、カビの発生も防ぐことができます。

○耐火性
木造建築の多い日本では、ひとたび火事が起こると燃え広がり、被害が拡大することが多くなります。
しかし漆喰は燃えにくい素材である上、仮に燃えたとしても有毒なガスが発生しないので、もし火事が起こっても延焼を抑え、被害を少なくしてくれます。

○抗菌機能
漆喰の原料である石灰は、アルカリ性で、有機物を分解する殺菌効果が高い素材です。
害虫や病気を防ぐために畑に撒いたり、鳥インフルエンザなど家畜の疫病が出たときに撒くなどして使われることから分かる通り、石灰は殺菌効果が高いので、カビやダニ、ウイルスの発生を抑制し、清潔な家が保てます。

○ノンケミカルで安全
漆喰は空気中の二酸化炭素と反応して自然に固まるので、接着剤や揮発性のある有機化合物を含みません。
建築素材の化学物質が原因で起こるシックハウス症候群やアレルギーなどの心配のない素材のため、長く、安心して住む健康的な住宅にはもってこいの、安全性の高い自然素材になります。

○脱臭・防音効果
漆喰には上記でお伝えをした湿気を吸収すると同時に臭いを吸収する効果もあり、脱臭効果がのぞめます。また、音を通しにくい効果もあるので、部屋の中は静かに過ごせますし、また外へ生活音が漏れるのも防ぐことができます。

・漆喰のデメリット


○施工するには高い技術が必要で、工期が長め
漆喰は、工場で作られた建築材を組み立てる、というものではなく、職人が手で塗り上げて作るもので、職人の技術で完成度の差が出ます。
そのため熟練した職人の技が必要になり、毎回手作業でつくっていくので、他の壁材に比べて工期が長くなります。

○コストが高め
手作業で作り上げるため、工期も長くなり、おのずと施工費用も高くなります。
安い業者にはそれなりに安くする理由(材料費、人件費など)があるので、よく考えて施工者選びをしましょう。

まとめ
日本で長く使われる漆喰。古くから使用されているこの素材には選ばれる理由があります。
シックハウス症候群などのアレルギー系の病気を防ぐことができるだけでなく、調湿や防臭といった機能にもすぐれた漆喰。
自然素材で人にも自然にもやさしい家を建てたい人は、ぜひ漆喰を使った家を検討してみてください。