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和泉店ブログ
2022/07/19
法隆寺 五重塔 1300年前の制震構造
1300前の5階建て木造建築の制震構造、芯柱について
5重の塔は各階独立した柱で区切られ上に行くほど細くなっており、庇の張り出しが大きく建物全幅の50%が庇で、重い瓦屋根となっています。
中央に芯柱(しんばしら)と呼ばれる柱があります。芯柱の周囲は吹き抜けとなっており、各階の荷重を支えていません。塔全体は各階の四天柱と12本の側柱で支えられています。
地震がくると、どのように揺れるのか
庇の重さを支える16本の柱は礎石の上に置いてあるだけの構造です。
庇の膨大な質量には、慣性力が働き強震が襲っても、建物は振動するというよりむしろ柔らかく揺り動かされることになります。
幅広い重い庇は、巨大な安定装置として機能します。
又各層が個別に重ねられていることで、各層が左右に逆方向に互い違いに動くことで全体で衝撃を吸収する仕組みです。(スネークダンスともよばれています。)
五重塔は各層が接合されていない柔らかい構造ですが、一方であまりにも各層が柔軟になりすぎるのを避けるために、芯柱を使うことで、制震ダンパーの役割を担っています。
塔が左に傾こうとすると芯柱が右に向いて自立を保とうとする効果があり地震の揺れを軽減します。
まさに1300年前に考えられた制震構造です。現在はその構造を生かした建物が東京スカイツリーで採用されています。
日本の木造建築の優れた構造を紹介いたしました。
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